老朽化した施設設備をIoTを使った保全で長寿命化

環境保護の観点やコスト効率化の必要性から、建物や施設、設備の予防保全が注目されています。
例えば、老朽化した施設の設備にセンサーを取り付け監視し、故障前の設備異常の早期発見を目指します。適切なタイミングでメンテナンスを実施することで、設備をより長期間、安全にご利用いただけます。
この記事では、IoT機器によるセンシングで取得したデータを活用し、SMARTIOを用いて建物や施設の設備を遠隔操作する方法についてご紹介します。
老朽化施設の予防保全

建築物や公共施設では、従来、老朽化に伴い取り壊しと再建設を繰り返すケースが一般的でした。しかし近年は、環境保護やコスト削減の観点から「予防保全」に取り組む建物オーナーも増えています。
予防保全とは、経年劣化や機能低下を早期に発見し、トラブル発生前に適切な修繕や補強を行うことで、設備や建物の長寿命化を図る手法です。
この予防保全のアプローチには、以下のような利点があります。
- ライフサイクルコストの削減
- 突発的な故障や緊急修繕の減少
- 建物の安全性と快適性の維持
- 環境負荷の軽減
- 資産価値の維持
予防保全の導入により、建物オーナーは長期的な視点で資産管理を行うことが可能となり、持続可能な都市開発にも貢献することができます。
機器の遠隔操作による予防保全
近年では、設備に各種センサーを取り付け、データを可視化して効果的な保全メンテナンスに活用するセンサー監視システムが普及しています。
ここでは、異常検知の通知を受けた際に、SMARTIOを用いて遠隔操作で機器を停止する具体例をご紹介します。
水検出センサをSMARTIOの入力に接続
水漏れを検知するとメールで通知が届き、SMARTIOの出力に接続した電磁弁を遠隔操作で即座に閉じて給水を停止できます。
流量センサをSMARTIOの入力に接続
配管内で異常な流量変化を検知した際にはメールで通知、SMARTIOの出力に接続されたポンプの電源を遠隔操作で制御できます。
振動センサをSMARTIOの入力に接続
設備の異常振動を検知した際にはメールで通知、SMARTIOの出力に接続された機器の電源を遠隔操作でOFFにできます。
このように、センサーが異常値を検知した際、外出先でもスマートフォンで通知を受け、即座に遠隔操作で機器を停止できるため、故障リスクを低減できます。また、適切なタイミングでメンテナンスを実施しやすくなり、設備の安定稼働にもつながります。

SMARTIOはAPIも備えているため、可視化されたデータを活用し、異常を検知した際にSMARTIOと連携した機器を自動的に停止させるといったオートメーションシステムの構築も将来的に可能です。
突発的なトラブルを完全になくすことは困難ですが、発生頻度を大幅に低減が期待でき、結果として、建物や施設、設備の長寿命化を実現することに繋がります。
SMARTIOの特徴

- 設置は電気工事のみ。設定はPC/スマホからWebブラウザでプログラミング不要
- 操作者の登録(ID / パスワード)や、操作ログが記録されて安心
- タイムスイッチ機能で、所定の時間でON / OFFするスケジュール設定が可能

IoTを使い設備保全やメンテナンス現場の効率化を
IoT技術を活用したセンシングや自動制御、遠隔操作の導入は、労働人口の減少に直面する現在、設備保全やメンテナンス現場の効率化に欠かせない取り組みの一つです。センサーデータを可視化するだけでなく、収集したデータに基づいて具体的なアクションを自動化することで、より大きな価値が生まれます。
今後はAIやビッグデータとの連携が進み、データの高度な分析や予測によって、設備制御や保全活動の最適化が期待されています。こうした技術の導入により、予防保全のコスト削減や効率化はもちろん、持続可能な企業運営や社会貢献にもつながる可能性があります。
数十拠点や多数の設備機器の管理・制御についても、SMARTIOを用いた現場ごとのカスタマイズ提案が可能です。遠隔操作や設備管理のご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
SMARTIOの製品カタログはこちらからダウンロードいただけます。