PLC、Raspberry Pi、SMARTIO – 機能の違いと適した用途

労働人口が減少するなか、工場や生産ライン、インフラ設備など幅広い産業分野で、自動化や遠隔操作の重要性は年々高まっています。
本記事では、PLC(プログラマブルロジックコントローラー)、Raspberry Pi、SMARTIOの特徴や用途、それぞれがどのようなシーンに適しているかを解説します。
PLC(プログラマブルロジックコントローラー)とは
PLCとは産業用オートメーションで広く使われる制御機器です。センサーやアクチュエーターからのデータを基に、あらかじめプログラムされたロジックで機械やシステムを自動制御します。
高い信頼性や多様なプログラミング言語対応、モジュラー設計による拡張性が特徴です。
Raspberry Piとは
Raspberry Piは教育用やプロトタイピング、家庭用自動化など幅広い用途で利用される低コストのシングルボードコンピューターです。PythonやC++、Javaなど多彩な言語で開発でき、GPIOピン経由でさまざまなハードウェアと連携できます。
柔軟性と豊富な周辺機器対応も大きな特徴です。
SMARTIOとは
SMARTIOは、遠隔から接点信号の操作や制御を可能にする産業向け機器です。センサー信号を受けて設備の制御や遠隔操作ができ、専門知識や専用ソフトは不要。Webブラウザから設定や操作画面を作成でき、プログラミング不要で導入できます。
プッシュイン方式の接点端子やファンレス筐体設計などにより、配線作業の効率化や高い信頼性も実現しています。
SMARTIOの特徴

- 操作や設定は、Webブラウザからでプログラミング不要
- 操作者の登録(ID / パスワード)や、操作ログが記録されて安心
- タイムスイッチ機能で、所定時間のON / OFFスケジュール設定や遠隔変更が可能
- 接点動作時のメール送信、APIやWebhookを利用したカスタマイズが可能
製品情報の詳細はこちらをご覧ください。
SMARTIOの製品カタログはこちらからダウンロードいただけます。
それぞれのニーズに応じた最適なソリューション選び
自動化や遠隔操作のニーズが高まるなか、現場の要件や目的に応じて最適なソリューションを選択することが重要です。下記の表では、PLC、SMARTIO、Raspberry Piの主な特徴や用途を比較しています。自社や現場の課題に合った機器選定の参考にご活用ください。
PLC、SMARTIO、Raspberry Piの役割や用途など
項目 | PLC | SMARTIO | Raspberry Pi |
---|---|---|---|
役割 | 産業用機器などの制御と自動化を行います。 | 遠隔地からの操作や、設備制御・監視を行います。 | プロトタイピング、教育、家庭用自動化に使用されます。 |
特徴 | プログラム可能で複雑な制御ロジックを実行します。独立した制御システムとして機能します。 | デジタル入出力の接点を持ち、PCやスマートフォンからの遠隔操作や、設備制御を提供します。 | 低コスト、柔軟性、周辺機器が豊富。Pythonなどでプログラミング可能。 |
用途 | リアルタイムでの制御が必要な産業用アプリケーションに適しています。 | 業務でシンプルな遠隔操作や設備制御が必要な場合に適しています。 | ホビー、プロジェクト、教育用、家庭用自動化に適しています。 |
設定 | 専用の設定ソフトウェアやツールが必要。 | Webブラウザから設定、操作が可能。 | オープンソースソフトウェアで設定可能。 |
PLCは複雑な制御ロジックが求められる場面で力を発揮し、Raspberry Piは柔軟性の高さからプロトタイピングや教育用、家庭用自動化に適しています。
SMARTIOは、PLCとRaspberry Piの中間的な位置づけで、専門知識や専用ソフトウェアが不要なため、シンプルな設備制御や遠隔操作を業務で手軽に導入したい場面に適しています。
それぞれの機器の特性を踏まえ、現場や用途に合った最適なソリューションを選択することが、自動化や遠隔操作を成功させるポイントとなります。SMARTIOの製品情報もご覧の上、ぜひご検討ください。