PLC、Raspberry Pi、SMARTIO – 機能の違いと適した用途

2024/07/08

労働人口が減少する中、工場や生産ライン、インフラ設備など、さまざまな産業分野において、自動化や遠隔操作の重要性は年々高まっています。

本記事では、PLC（プログラマブルロジックコントローラー）、Raspberry Pi、SMARTIOを取り上げ、各機器の用途と、どのようなシーンに最適かを解説していきます。

PLC（プログラマブルロジックコントローラー）とは

PLCとは、産業用オートメーションで広く使用される制御デバイスです。センサーやアクチュエーターのデータを基に、プログラムされたロジックで機械やシステムを自動制御します。

主な特徴は、高い信頼性、多様なプログラミング言語への対応、そしてモジュラー設計による拡張性です。

Raspberry Piは、教育用やプロトタイピング、家庭用自動化などに広く使用される低コストのシングルボードコンピューターです。手軽にコンピューターサイエンスを学びながら、実際のプロジェクトを作成することができます。

主な特徴は、低コスト、柔軟性、豊富な周辺機器対応です。また、Python、C++、Javaなど多様なプログラミング言語で開発が可能です。GPIOピンを利用して、様々なハードウェアと連携させることができます。

SMARTIOは、遠隔から接点を操作・制御を可能にする機器です。例えば、センサー信号を受け、それに基づく設備機器の制御や遠隔操作を行うことができます。

専門知識や専用のソフトウェアが不要で、プログラミングも必要ありません。操作画面や設定画面を備え、Webブラウザからの設定で機能の実装や操作画面を作成できます。シンプルな設備制御や遠隔操作を行う場面で適しています。

接点端子にはプッシュイン方式を採用し配線作業を効率化、筐体による放熱でファンレス構造で、低故障率を実現した産業用向きの設計になっています。

自動化や遠隔操作の重要性が高まる中、それぞれのニーズに応じた最適なソリューションを選ぶことが求められます。次の表では、PLC、SMARTIO、Raspberry Piの役割や特徴、用途などをまとめています。ニーズに合った機器を選ぶ参考にしてください。

項目	PLC	SMARTIO	Raspberry Pi
役割	産業用機器などの制御と自動化を行います。	遠隔地からの操作や、設備制御・監視を行います。	プロトタイピング、教育、家庭用自動化に使用されます。
特徴	プログラム可能で複雑な制御ロジックを実行します。独立した制御システムとして機能します。	デジタル入出力の接点を持ち、PCやスマートフォンからの遠隔操作や、設備制御を提供します。	低コスト、柔軟性、周辺機器が豊富。Pythonなどでプログラミング可能。
用途	リアルタイムでの制御が必要な産業用アプリケーションに適しています。	業務でシンプルな遠隔操作や設備制御が必要な場合に適しています。	ホビー、プロジェクト、教育用、家庭用自動化に適しています。
設定	専用の設定ソフトウェアやツールが必要。	Webブラウザから設定、操作が可能。	オープンソースソフトウェアで設定可能。